もしかすると、四柱推命に関わる人の中には官印相生(かんいんそうせい)という言葉を聞いたことがあるのではないだろうか。書籍などにもあまり突っ込んだ内容が書かれていないが、官印相星は一つの命式構成として大切な内容なので触れておこうと思う。
▼あなたの命式読み解きます▼
■:官印相生とは
官印相生とは、命式に官星と印星が存在し、日主へとエネルギーが繋がる命式だ。
例えばこのような命式だ。
時日月年
癸丙甲壬
亥午寅子
年柱には壬があり、壬は偏官である。
月柱には甲があり、甲は偏印である。
偏官は、身を剋す五行である。正官よりも剋す力がつよい。剋すとは本人に被害がおよぶ意味合いもでてくるわけで、健康面や仕事面で不調和がでてくるわけだ。特に上の命式のように偏官が一つの柱で
壬子と繋がったような場合は、剋す力がつよくなる。
命式の日主丙からすれば、嫌な五行だなあと感じるわけだ。
ところが、印星が命式に存在すれば、官星(偏官、正官)からの剋を中和することができる。官星は印星を生じることで、日主を剋さなくなるからだ。すると仕事面でも健康面でも、本人にとって不利にならないのだ。
こうした命式は結構レアで、たくさん存在するわけじゃあない。
■:官印相生は公務員?
官印相生は、公務員に関係する場合がある。官星は仕事の星で、印星は権威的意味合いを持つ。お仕事のエネルギーが権威に流れ、本人にたどり着くわけだから、意味的には繋がるだろう。官印相星が命式に存在すれば必ず公務員というわけではないが、そうした意味合いを帯びているわけだ。
■:官印相生は、印がつよい方がよい
官印相生では、官星が日主にダメージを与えようとするのを印が「まてい!」とお代官様のように制している。なので官印相生では命式の印星がつよく、官星が弱い方がよい。
※以下は少し難しい話だ。
時日月年
癸丙壬甲
亥子子申
このような命式になると、官星のとなりに印星があっても官印相生の良さが生かされない。思うような大出世がしにくくなる。健康面でもよくない。
何故なら命式の偏官がつよすぎて、印星が弱いく、お互いの強弱にバランスが取れていないからだ。月柱の偏官からの剋を、年柱の印星が止めることができない。つまり悪い奴を制止することができないのである。
官印相生の命式では、官星より印星の方がつよいことで、出世に繋がる。もし、あなたの命式が官印相生で、官星の方がつよい場合は、大運や一年運で印星が巡る時期などは仕事や、健康にとって良い運勢である可能性が高い。(例外はあるけれど)
そして官印相生の人物は、節目正しい人物であるケースが多々ある。官星はお仕事の星で、印星は秩序に関係する星でもあるため、世間に通じる人物像となりやすいわけだ。
■:終わりに
官印相生の命式は、一見すると印星のもつ良さがしみじみと伝わる命式にみえる。だけど人生糾える縄のごとして、官星と印星が両方存在することで、命式の特徴となっているのだ。