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四柱推命−陰陽二極/原始人みたいな死生観は重要

人間は困った事があっても、それを乗り越えることには充実を感じる。当然だけど苦を経験しない人生だと、楽の意味が分からない。世の中は陰を感じなければ、陽を感じられないようになっている。そして経験する陰陽の振り幅がでかいほど、人間の魂は力強くなる。喉が乾いている時に冷えた水を飲むとうまい。乾いていればいるほどうまい。10年勤めた会社で対人関係もやり甲斐もなくなった時、ある人は転職をするが、ある人は残る。転職をするにはパワーがいるが、一度転職という不安の陰に振り切ったからこそ成功した時の陽はどでかい。今回は陰陽二極のお話。

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■陰陽二極


陰陽の振り幅が二極的な人生であれば、とんでもなく辛い事や嫌な事がある一方で、とんでもない良いことがある。ホームレスから大企業を立ち上げた社長さんなんかがそうだろう。陰陽の幅が大きければ大きいほど魂が鍛えられていく。


人間は陰陽を感じていたい。辟易とする時間が何十年も続けば、そこで感じられる陰陽の幅は凄く短い。だから生活に充実しない。私は四十代になり、これから先の自分という個性の限界が見えてきた。そこで、大人しくこれまでの自分を磨いて成熟させる選択を選べば、将来はつまらないと感じる。四十代だが、もっと自分が知らない世界に飛び込み、傷つき、震え、勇気を持って恥をかきにいく「成長」がしたいと思っている。私は幼少期に事故で愛犬を亡くした事がショックだった。しかし、愛犬の死がなければ、今後犬を飼う時の覚悟や心構えは備わらなかっただろう。

 

若さとは年齢じゃない。陰陽の振り幅を感じて生きているかどうかだ。陰陽の振り幅が大きいからこそ、それを乗り越えるための知恵と、前向きな心が必要になる。日々や周囲の人々に感謝の気持ちが生まれる。日々が当然のようにすぎれば、感謝ではなく、当たり前という気持ちが生まれる。

 

ただし、人間が苦行に充実を感じる時は、苦行そのものが好きなのではなく、そこから生還するドラマが好きなのだ。生還のない苦行であれば、陰に振り切ってしまって二度と陽に戻れなくなる。それは生きるための道とはいわない。ジェットコースターは、「死なない」前提だから怖くても乗ることができる。ハイスピードで急降下する陰から、生還する陽を求める、仮死ゲームだ。

 

何かに挑戦するということは、依存先が増えるということ。自身の道を切り開くということと依存先を増やすことは陰陽の関係である。生存するルートが一つしかなければ、そこを失うと人生路頭に迷う。カーネル・サンダースはおじいちゃんになってから、営業をはじめてケンタッキーを設立した。凄い男だ。何と言うピュア。そのピュアさにベットしたくなるというのが人間の心ではあるまいか。苦労は買ってでもせよという言葉があるが、大体の成功者は、苦労したつもりはなく、好きな事をやっていただけのはずだ。

 

あれがしたい、これがしたい、という気持ちは計算では生まれない。宮台真司さんの言葉を借りれば、「人間と人間的は違う。つまらない人間になるのは、社会に適応しようとしすぎるからだ。」と、まさにそうだろう。自分の事を決めつけすぎると、身動きがとれなくなる。私はアホだから、前後関係なく動く、生活に困ったら草でも食って………。という勢いで動く。その背景には三十代までの自分と比べて、落ちた体力、現実的に見える可能性について、恐れているのだ。陰陽を感じられなくなって周囲への感謝の気持ちが沸き起こらなくなる事を考えると恐ろしい。

 

生きる事の意味なんて、シンプルでええねん。積極的に死にたい訳じゃねー。それだけじゃ。だが、生きるだけの生存獲得権が厳しすぎるんだよな。だったら、あなたに冷たくキツく当たる奴らの空気を読むことなんて本質的に何の意味もない。そして自分は反面教師で他人に優しくするんだよ。

 

 

原始的な考え方、生き方は本来人間を強める生き方なんだ。空気なんか読んでも誰も生きるための保証をしてくれる訳じゃない。どんな道にいても個の力は持っていたほうがいい。

 

陰陽二極ほど、生きている実感を与えてくれるものはない。このような背景もあって、内心ではひっそり山の中で暮らしたいという目標は、ずっと果たせないでいる。

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