正財と印綬といえば、決して友達関係のような親密さはない。同じ吉星にして、唯一反目し合う星どうしだ。肝心な月柱の並びでみてもそのように伺える。だけど、実際には、正財に対しての印綬がとてもプラスに働くこともあるので、こんかいは正財、印綬で話をしたい。まあ、一般的にみると、正財が印綬を剋するという印象がつよいかもしれないが、それだけではない。
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■:正財、印綬の並び
用神が正財で、かつ月柱に正財と印綬が並んだ場合の基本的な解釈をしよう。
印綬は学問の星、名誉の星で、基本的に、一つの専門分野をつきつめることに適性がある。
一方正財は、財を゛囲いこむ゛といわれるように、お金にしてもそうだが、内面的にも堅実な反面、ケチだったり、強欲だったりする。
正財が用神でこの2つが上段下段に重なるとき、正財が印綬を剋するため、印綬の本来の一本気な気質が濁ってしまうんだ。金銭に細かくケチだったり、内向的な性質があらわれやすく、気分も移り気だ。本来、物事を追求する性質の印綬であるが、正財との並びになると「広く浅く」物事と知識の間をいったりきたりする。
そのため物事をつきつめて考えるのが苦手となり、感覚的な判断や、感情的判断が優位となる。そのため、物事が思い通りに進まなかったり、金銭的に苦労する傾向がある。決して気長なほうではないため、一般的な出世に結びつくことは難しいが、専門分野に特化すれば出世の道がひらける。
この2つの結びつきは、正財、印綬の短所が目立ってしまう並びといえる。
ちなみに印綬が用神で、月柱に印綬が下段、正財が上段にある場合だと、妻と母が反目するような状態となる。どことなく、両者の伸びやかさが失われる並びだ。才能や表現に、ぎこちなさがあらわれ、気分的、感覚的に物事を判断するようになる。わがままな気質で、精神的な拠りどころを必要とする。やはりこちらも、インスピレーションを生かした専門的な仕事に向く。性格に愛嬌があるので、他人からの支援は少なからず期待できる。
■:正財にとって印綬がプラスになるケースもある
命式に、官星と財星が多い場合は、行運でめぐる印綬が、吉とでる。官星が多い命式においては、残念ながら原則として財星はやくにたたない。一見具合がよさそうなものだが、その理由は官星、財星ともに日主と相剋の関係にあるから。また、財星、官星過多になるとやっぱり日主が弱ってしまう。
例えるならば、地位(官位)を得るためにお金(財産)をつぎこむようなもので、自身も財布のお金も、消耗してしまうのだ。
すると我が身が痛い「しんどいよー」
なので、我が身、つまり日主を生み出す印星が求められるのだ。(比劫星もそう)吉星にとっての吉星を応援する星、この場合印綬は、正財を応援する形となる。そのため、正財に官星があり、印綬があれば、財、官、地位が合わさった出世に必要な材料が揃うのだ。
もちろん命式全体のバランスが重要だが、命式に正財と官星がある場合において、行運に印綬があらわれる時期は、出世や、成功をつかむために行動するバイタリティーのある時期との解釈もできるわけだ。
また、食傷星は正財にとって応援する星なので、基本的には、相性がいいが、正財の命式に食傷星が太過する場合は日主の気が漏れて疲労が激しくなる。そのため、食傷を剋す印綬が行運でめぐってくると吉となる。
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■:おわりに
正財と印綬の並びは、それ単体でみると、あまり吉作用は感じさせないが、ある種の専門分野における才能があること、また、行運でめぐる通変星の関係で、大吉に転ぶこともありえる。