綺麗な花を瓶に生けましょう。お洒落な瓶だと、花も映えるかな。四柱推命には鮮花名瓶(せんかめいびん)という言葉がある。四柱推命にはとにかく難しい漢字がいっぱい並んでモヤモヤする。
「一見良さそうなのもあるし、不吉そうなのもある」鮮花名瓶とは干関係の例えだが、干関係とは何ぞやという方もいるはずだ。平たくいえば、鮮花名瓶とは命式の中に乙と戊が存在する命式に対して使われる言葉だ。けっこう奥が深い鮮花名瓶について書いてみたい。
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■:鮮花名瓶とは?
四柱推命には有難いのか、そうでないのか、漢字だけでは判断が難しいものがたくさんある。例えばインターネットの無料サイトで生年月日と出生時刻を入力すれば、四柱推命に触れはじめたばかりの人にとってはびっしりと見慣れない漢字が並んでいる。なんぜ!?お経かよってくらい長い漢字が並んでいたりする。
さて、話はずれたが、鮮花名瓶(せんかめいびん)とは命式の八つの漢字のなかに、乙戊が存在する命式のことだ。ちなみにインターネットなどで命式をだすとたくさん漢字が並んでいて、見慣れない人はどこから見ればよいかわけがわからない。
時日月年
己戊乙乙
未午亥亥
年月日時と書かれた場所のすぐしたの八つの漢字が示されている。命式にたくさん難しい漢字が並ぶけれど、それらの情報はすべて上記のように年月日時と書かれた下にある八つの漢字に情報が含まれている。だから四柱推命を八字という。慣れてくれば八つの漢字をみただけで、色々な情報が頭に入ってくるのだ。
さてさて、話を少し巻き戻そう。四柱推命では、年月日時と書かれた下の4つの漢字を天干(てんかん)という。人間の頭の上は天であり、八つの漢字の上の4つを天に例えているのだ。
時日月年
己戊乙乙←天干
この天干には相性のよい関係、良くない関係があり、これを干関係という。
鮮花名瓶(せんかめいびん)とは上記のように天干に戊(つちのえ)と乙(きのと)が並ぶ干関係のことだ。戊とは固い土の例えである。つまり大地だ。乙とは草花のことである。戊は固い土であることから、大昔では石器や土器であった。乙は草花である。土器=花瓶で戊は乙という草花を生ける例えで風情のある干関係の例えである。
以下鮮花名瓶の命式だ。
時日月年
◯戊乙◯
◯◯◯◯
もし、戊や乙が離れた柱にあっても鮮花名瓶は成立する。
例えば日主とは命式の主のことだが、日主が戊で、命式のどこかに乙があれば、乙を保護している意味になる。戊からみて乙は通変星では、正官で仕事のことだ。シンプルな解釈としては命式の主は仕事を保護、大切にしているといえる。
もし、命式の主が乙で、命式のどこかに戊がある場合、日主乙にとって戊は正財でお金である。シンプルな解釈では命式の主はお金を大切にしていると考えることができる。
ここまではよいだろうか?
つまり戊と乙は「ずっ友」で仲が良いという解釈だ。命式に良い干関係があれば日主にとって良いことだと考えることができる。
つまり日主を軸に考えると戊が乙を保護、乙が戊に保護されることによって、仕事運や金運に有利ととらえることができる。干関係が良いというのは人生の利点なのだ………。
ちょいまてい!
実は上記の解釈は昔からの定説で実際は、違っていたりする。
▼あなたの命式を読み解きます▼
■:鮮花名瓶は本当に良い干関係なの?
鮮花名瓶は実は、完全に良い干関係とはいえない場合がある。戊は乾燥した土で、人口の火である丁を保護する面は確かにある。だけど、実際に戊と乙の干関係が良好かといえばその限りではない。
以下の命式をみてほしい。
時日月年
◯戊乙◯
卯申卯◯
草花である乙がつよいのである。こっから先は少し玄人的な話となる。乙はそもそもが、土である戊を剋す関係である。草花だから、ちょっと大地に根をはるくらいいいだろうと、昔から今まで真剣に考察されなかったが、考えてみてほしい。
草花の例えである乙が強すぎればどうなるかを。戊さんにとっても、「君は綺麗な花だね」なんて抜かす余裕はなくなるはずだ。とんだじゃじゃ馬である。乙が強すぎれば戊をめちゃくちゃ剋す。
もう一度いう。乙が強すぎれば戊を容赦なく剋しまくる。陰の干が強さを持てば、容赦なく陽の干を剋す。そう、恋多き人が、相手に魅力を感じなくなったとき、容赦なく突き放すことと似ている。
戊という干は火との相性はよいが、実は木との相性は、必ずしも良いとはいえないのだ。鮮花名瓶を男女関係に例えれば、必ず良い相性ですね!とはいえない。これはお互いの日主が乙と戊であってもだ。でも日主甲は、固い土を意外と喜ぶので、戊と甲は相性がよい。戊が強すぎてはダメだけど。でも戊と乙は、乙が弱い場合に限って吉だ。
乙が強いとか、弱いって何?という人は私の講座を受けて欲しい。一言二言では説明ができない。
■:終わりに、鮮花名瓶に火があれば吉
干関係だけで命式の何かを述べるのは軽率だが、それを踏まえて聞いて欲しい
時日月年
◯戊乙丁
◯午◯◯
例えば↑のような命式では、戊が乙を保護、乙は丁の役にたっているという解釈ができる。通変星では正官である乙が、著しく役にたっている。戊と丁の相性がよいのにくわえて、乙が「まあまあ私もまぜてくれ」と間に入ることでより、良い干関係を生んでいる例だ。
乙すごすぎ。乙氏いわく「私は水を得て育ちたいだけじゃないんです。火の助けになって燃えたいんですよ。力の限り!」
このように、戊乙の干関係では他の天干の影響が非常に重要といえる。今回の説明は以上です。