従勢格という格局は極身弱のなかでも、ちょっと特殊で命式が「食神/傷官」「偏財/正財」「偏官/正官」によって占められた格局で、じぶん以外の勢いに従う性質をもつ。まさに名前の通り。だけどじぶん以外に従うのかよ!とはじめ思ってしまった。こんかいは従勢格について実際に従勢格と接した経験を含めて書いてみたい。
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■従勢格の特徴
従勢格の人は、基本受け身なタイプで、日頃から円満で人間としてとてもバランスのよい人。従勢格はじぶん以外に従う格局ゆえに、日干を弱める食神、傷官、偏財、正官、偏官、正官は吉の作用をもたらす。やはりこのあたりちょっと特殊といえるだろう。従勢格は自我を強めると社会のなかで失敗しやすい性質をもつ。ゆえに、比肩、劫財、偏印、印綬は凶の作用としてはたらく。自我を強めず、状況を理解して柔軟に切り抜けることで人生がうまくいくのである。
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■従勢格の性格
実際にこれまで接した従勢格の方々は、オープンで人を惹き付ける魅力がある。頭がよく立ち振舞いが見事。一方で、理知的で策略的な面が目立ち、それらが長所とバッティングしてしまう。誰とでも打ち解けられる一方で、誰かと親密になることが難しい人でもある。八方美人で、そつなく人間関係をこなしながら、家族など親しい人間には割りとワガママもいう。内面は非常に複雑で、日頃から納得できないことをずっと覚えていたりする。基本的に技能や芸術的な才能に恵まれており、遺憾なく発揮されて富や名誉を手にする人生だ。
■従勢格の開運方法
従勢格は人付き合いが器用でそつがないため、日頃は助力を得られるが、そういった器用な部分を警戒されて、気持ちの底でつくりあげる人間関係が発展させづらい。従勢格の人はふとした時に本心とも冗談ともつかないことをいうが、我を主張せぬ程度に日頃から、周囲に対して正直な反応をみせることで、信頼を得ることができる。正直にしていることで親密さが生まれ、周囲とよりよい協力関係ができて、開運していく。
■従勢格の適職
基本的に持ち前の才能を生かした芸術的な仕事がよいのだが、会社員として働くことにも適正がある。世渡りがうまく、敵をつくらず周囲を味方にしていく力があるため、ルーティンワークなどさまざまな仕事ができる。柔軟な発想と対応ができるため交渉事にも向く。
■おわりに
社会で生きていくうえで我を強くださない柔軟な姿勢でさまざまな分野で活躍できる従勢格。個性は賛否両論だが、極身弱らしい長所を生かした世渡りは従勢格ならではのスキルといえる。