さて、四柱推命をやるうえで「蔵干」というやつがでてくる。だが、実際は存在が謎だったりはしないだろうか?果たしてそれがどのようなもので、ご本人にどのような作用をもたらすものなのかとか、なんで、蔵干には2つも3つも十干が入ってるんだよ!とか、ツッコミどころ満載である。こんかいはそんな蔵干についてなるべく噛み砕いて分かりやすく説明する。
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■蔵干とは
蔵干を説明するには、十二支の存在は知っているという前提になる。一応いうと、十二支は、子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥の12種類のこと。「あなたは何年生まれ?」ってよく聞かれるあれ。
また、四柱推命的にみて十二支には地のパワーが宿っており、あなたが生まれた時にそれを授かるのだ。十二支には2つの仕事があり、まずは、地のエネルギーとしての仕事。十二支のもう1つの仕事は天干をつよめる働きをすることだ。蔵干とは、一つ一つの十二支の中に、決まった天干が含まれている。例えば子という十二支には癸という十干が含まれている。
で十二支がそれぞれ決まった十干を蔵(くら)の中に蔵しているという意味で蔵干というのだ。蔵干はそれぞれの十二支によって含まれる干の数が違う。命式の「蔵干」には、子のように癸という十干しか含まれない場合もあるし、寅のように甲とか丙などの十干を複数ふくむものもある。
蔵干が含む干と同性五行の十干が天干にあれば、蔵干の干が、同性の天干をつよめる。例えば子という十二支は癸という蔵干をもつが、天干に壬や癸という十干があれば、子の蔵干癸は天干の壬や癸を強める働きをするのだ。
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十二支が含む十干と気
蔵干には、本気、中気、余気という気の分類があります。本気が一番つよく、中気がその次につよく、余気は弱いエネルギーだ。
十二支の季節のなかで一番強い気が本気だ。例えば寅は春に該当する十二支なので、寅に含まれた甲が本気になる。寅に含まれた丙が中気、寅に含まれた戊が余気になる。
以下十二支の蔵干それぞれが含む干と気だ。
子→癸(本気)
丑→己(本気)辛(中気)癸(余気)
寅→甲(本気)丙(中気)戊(余気)
卯→乙(本気)
辰→戊(本気)癸(中気)乙(余気)
巳→丙(本気)庚(中気)戊(余気)
午→丁(本気)己(中気)
未→己(本気)乙(中気)丁(余気)
申→庚(本気)壬(中気)戊(余気)
酉→辛(本気)
戌→戊(本気)丁(中気)辛(余気)
亥→壬(本気)甲(中気)
例えば子は癸を含む。上級者になれば、日主から癸を見て、癸に通変星を配置したりして命式判断に使う。
■蔵干の配置理由
ここからの蔵干の配置理由は難しい。
1:子は陽の地支だ。水の勢いが最も盛んな地支である。(水の帝旺の地支)勢いは次第に衰えることで陰の癸が配置された。
2:丑は陰の地支で、自身の五行である己を含む。金の墓なので辛を含む。冬の残りエネルギーである癸を含む。
3:寅は陽の地支で、自身の五行である甲を含む。火の長生の地であるので丙を含む。
寅は土の「天干」の長生の地でもあることから戊を含む。
(寅午戌の三合局は火の三合局で、寅(長生)午(帝旺)戌(墓)だ。これは土の五行にも当てはまる。)
4:卯は陰の地支で自身の乙を含む。
5:辰は土の陽の五行で戊を含む。水の墓で癸を含む。春の残りエネルギーである乙を含む。
土の地支は、自身と同じ五行以外はすべて陰の天干になる。
土の地支が次の地支へと移り変わるとき、次の地支に含まれる蔵干は陽になるからだ。
6:巳は陰の地支だ。だが、巳は長生の地支なので、長生の地支は陽の干を含む。巳は自身である丙を含む。戊の建禄なので戊を含む。巳は金の長生の地なので庚を含む。
7:午は陽の地支だ。火の勢いが最も盛んだが、次第に陰に向かうことから陰の丁が配置されている。午の建禄は己で、己が含む。
8:未は陰の地支なので同じ土の陰の干である己を含む。木の墓なので乙を含む。夏の残りエネルギーである丁を含む。
9:申は自身の五行である庚を含む。水の長生の地なので壬を含む。申は土の長生の地でもあるため戊を含む。
寅と長生の地が被るのでは?と思われるかもしれんが、申は土の「地支」の長生の地になる。土の天干と土の地支では長生の地が異なる。
なので戊を含む。
土の天干、つまり戊己は寅午戌(長生、帝旺、墓)
土の地支、つまり丑辰未戌は申子辰(長生、帝旺、墓)
10:酉は自身の五行である辛を含む。
11:戌は陽の地支で、自身の五行である戊を含む。火の墓で丁を含む。秋の残りエネルギーで辛を含む。
12:亥は陰の地支ですが壬を含む。木の長生の地だから。木の長生の地なので甲を含む。
■終わりに
蔵干は流派によって解釈はさまざまだ。また、月柱のみで判断する場合もある。とても複雑な概念であるが、簡単にとらえておこう。四柱推命は基本的には、十干と十二支の組み合わせから成り立っている。