受容の繭

こころ軽やかに生きる内容を記していきたいとおもいます。

ワンピース 漫画‐隠れた魅力

 

 

イーストブルー育ちのルフィがシャンクスと出会い、大冒険に出るくだりから、物語が始まりました。一巻と最新刊を並べると、絵柄の上達、ストーリーの成熟の違いを感じます。まさに冒険というコンセプトにふさわしい漫画といえるでしょう。賛否両論のあるワンピースですが、こんかいはその魅力に触れたいとおもいます。

 

連載開始当初は、能力よりも、キャラクターの個せいを描くことに、力が集中していたように感じます。それが、仲間が増えライバルが増えるうちに、平行して、能力やキャラの背景が盛り上がってきました。面白いと感じるかどうかは人それぞれでしょうが、 ワンピースの凄さは内容全般における描写という点で、ぶれないという点です。設定などは、やはり調整の必要があるでしょうから、いろいろと、感じる部分はあります。ただ、他の漫画作品においては、キャラクターが増えるごとに、それを消化できずに終わるものもある一方で、ワンピースの場合はキャラクターが増えるごとに内容のクォリティーが増していったように感じます。この部分は好みを別にして作者の構成力を感じます。


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基本的なストーリー構成は、ひとつの冒険譚が終わると、次に進むという構図で、非常にわかりやすくなっています。そしてそのつど、仲間やライバル達のエピソードが盛り込まれています。ゾロ、ナミ、ウソップ、サンジときて、チョッパーが仲間になる辺りから、キャラの背景を掘り下げる密度が濃くなっています。ワンピースでも屈指の良回とされる、チョッパー編、冬に咲く桜では物語のディティールが一新したようにすら感じました。この辺りから、キャラの感情表現と、背景の均衡がバランスを保ちはじめたように感じます。冒険、友情、勝利の全ての要素が板について、それ以降の物語の基盤となったように感じます。

 

 

そして魅力的なライバル達も、捨て石で終わることがない部分に作者の思い入れを感じます。バギーや、ボンクレーなど、むしろ活躍の場を与える配慮が垣間見えます。これまで登場したライバルたちとの友情や、結束、また協力する部分などが、年月を経て輝きを増している気がします。頂上対決では、おのおのの立場で、両側に分かれましたが、七武海含め、白髭の仲間達の魅力が存分に描かれています。なかでも、ミホークの立ち位置が、当時のルフィとの決定的な実力差として描かれています。ミホークは作品当初から登場する、ゾロのライバルであり、師のような存在であります。他の七武海が編成を変えるなか、確固として君臨する姿は、威厳を感じさせます。そして、海軍、黒ひげの存在、シャンクスの登場が、いよいよ漫画の中核に突入することを暗示していました。

 

 

物語の進行速度がゆっくりであるものの、読者をひきつけてやまない工夫が漫画全体に張り巡らされています。そのなかでも、 作者は、得てしてらんぼうなことばを仕様しないように気をつけています。このことから、親子で作品のファンというケースも多いです。ドラゴンボールもそうですが、漫画のコンセプトに偏りがなく、ある種の普遍せいがあるのが、王道漫画といわれる所以でしょう。この先、七武海、海軍、四皇、黒ひげ、これらの関係がどう転び、物語が発展していくのかが今後の見どころではないでしょうか?そしてやはりシャンクスは今後のキーマンとなるのでしょうか?

 

頂上対決が終わったのちに、ルフィ達の成長を感じました。ふつう、それから◯◯年後という設定にありがちな、不自然なご都合主義は感じませんでした。キャラの個せいを、一層深くした感じすらします。描写として、その流れが不自然なものとならない部分にも作者の構成力を感じます。一足飛びではなく、着実に、物語の中核を描いています。人気という点で他作品の追随を許さない部分に、先ほど挙げたキャラや、ことば使い、漫画としての普遍せい以外にも、構成力が一躍をかっています。ずばり、ワンピースの隠れた魅力は、「構成力とコンセプトの統一感」があげられるでしょう。

 

デザインとして、みた場合のキャラの見た目の魅力は、黒ひげ、ロジャー、ミホークが素晴らしいと感じます。次に、ルフィ、クロコダイル、ビッグマム、いずれもスタイリッシュで素晴らしいです。

 

こんかいは漫画ワンピースの魅力について書いてみました。物語はこの先どこまでつづくのでしょうか。抜きん出た構成力はこの先も普遍のものとして、ありつづけることでしょう。さいごまでよんでいただいてありがとうございました。