支合(しごう)という言葉を聞いたことがあるだろうか。広島弁でシゴウしたるぞ!という方じゃないよ。四柱推命には合という言葉が度々登場するが、合とは「結びつく、和合する」という意味を持つんだ。干合とか暗合とか聞いたことがあるだろう。すでに知っている人にとっては退屈な話だが、今日は支合の説明をする。
目次
1:支合とは?
2:支合には良し悪しがある
3:命式と支合
4:支合すれば五行変化が起きる
5:支合と恋人や夫婦の相性
6:終わりに
■支合とは?
支合(しごう)漢字にすると、支が合すると書いている。十二支はみなさんご存知だろう。子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥のことだが、支合の支は十二支のこと、合するとは結びつくことだ。そのことから十二支同士にはご縁が深い組み合わせが6種類する。
以下が支合の組み合わせだ。
子丑(ねうししごう)
亥寅(いとらしごう)
辰酉(たつとりしごう)
午未(うまひつじしごう)
申巳(さるみしごう)
卯戌(ういぬしごう)
支合は2つのコンビになっており、必ず陰の十二支と陽の十二支が結びつく。そのため人間に例えると恋人や夫婦というイメージである。上の表をみて思い浮かぶものがある。昔のTV番組で、複数の男女が向きあって並び、誰と誰が恋人になるかという企画だ。男性が歩みよって「はじめから決めてました」というあれ。
さて、支合はご縁が深い十二支同士の組み合わせだが、イメージ仲が良さそうだと感じるかもしれない。しかし、実際はその限りではない。
■支合には良し悪しがある
支合には良い支合、悪い支合がある。というのも恋人同士だから、結婚したからといってその関係が必ず良いものとは限らない。十二支がお互いに支合すると「愛しあって離れない」という意味と「邪魔、拒む」という意味がある。お互いが結びつくと独身の時のように、自由に身動きできないことと一緒なのだ。でも、夫婦によってはそんな中でお互いの時間を制限しながらも愛しあって上手くいくこともある。
そのことから四柱推命のルールに照らせば
支合=和合
支合=エネルギーの封鎖
この2つの解釈があるのだ。
■命式と支合
これからの話は、上記に記した支合には2つの意味があるということを念頭において見てもらいたい。四柱推命は命式というものを用いて占いをするのだが、命式内に支合があればどう考えるだろう。基本をお話ししたい。支合は隣あった柱同士で成立する場合と、離れた場所とも成立する場合がある。例えば年柱と日柱、月柱と時柱など。
命式のそれぞれの柱には対応する人物がいる。
年柱は先祖や偉い人の場所
月柱は親兄弟の場所
日柱は自分の場所
時柱は子供や後輩の場所
日柱は自分自身と関係する場所だが、そこと他の柱が支合すれば、その柱と関係する人物とご縁が深いと考える。
日柱と年柱が支合の関係なら、先祖とのご縁が深い。日柱と月柱が支合の関係なら、親兄弟とのご縁が深い、日柱と時柱が支合の関係なら子供とのご縁が深いなどである。何故なら支合は「結びつく」という意味があるから。
しかし先に述べたように、支合には「拒む、邪魔」という意味もあって、支合と命式の柱の意味だけを合わせて考えると間違うことがある。昔の鑑定例だが、月柱と日柱が支合している命式で「ご両親とは不仲ですね。」といって実際そうだったことがある。支合によって、エネルギーの封鎖が起こり、自由にさせてもらえない、干渉されるという解釈もあるからだ。
上記の例のようにエネルギーの封鎖が起きる場合は、柱同士が隣あっている場合に限る。
■支合すれば五行変化が起きる
2つの十二支が支合すれば、一方の十二支が持つ五行が強まる現象が起きる。夫婦関係でもあるだろう。母ちゃんのほうが強くてかかあ天下になる、父ちゃんのほうが強くて、亭主関白など。さて、以下は十二支が持つ主な五行だ。
子(水)丑(土)寅(木)卯(木)辰(土)巳(火)午(火)未(土)申(金)酉(金)戌(土)亥(水)
子丑支合では、土の五行がつよくなる。
亥寅支合では、木の五行がつよくなる。
卯戌支合では、火の五行がつよくなる。
辰酉支合では、金の五行がつよくなる。
巳申支合では、水の五行がつよくなる。
午未支合では、火の五行がつよくなる。
さて、こうして五行の変化が起きたことを命式の中でどのように考えるだろうか。
以下俳優さんの命式
年月日時
丙乙甲甲
午未申子
年支の午、月支の未が支合している。すると火の五行が強くなる。十二支の力は天干に作用するため、同性五行である年干の丙がつよくなる。この命式では丙は「表現力」と関係する通変星だから、午未支合の影響を受けて、表現力(火の五行)が強まり、より表現力が発揮される可能性がある。
■支合と恋人や夫婦の相性
四柱推命の鑑定のやり方で、恋人や夫婦の命式を2つ並べて、お互いの命式に支合となる十二支があれば、仲が良いとか相性が良いと考えることがある。例えば夫の日支が子、妻の日支が丑なら支合の関係だ。
日柱とは、ご本人と関係する柱である。日支とは、ご本人の内面と関係する場所だ。そのためお互いの命式の日支が支合していれば、内面的に分かり合える面があると考える。ただしこの考え方は絶対のものではない。
四柱推命では、支合の他、とかく合と名のつくもの(干合、三合、暗合など)を用いて相性判断をしようとする。当たることもあれば、外すこともある。実際にお互いの相性を鑑定する場合は、もっと多角的に見る必要があるのだ。
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■終わりに
薄々お気づきかもしれないが、これまでの説明のように支合というものを、部分だけ切り取って良し悪しを判断することはできない。細かな部分を知るには、やはり四柱推命を本格的に勉強することになるだろう。