4つある柱のなかで、日干(生まれ日の天干)は゛自己゛を表しており、あなたという人物の性格を判断するうえで、もっとも信憑性が高い場所である。『乙』(きのと)は草木のような柔らかく柔軟な人物。乙とは、あなたを自然界の木(草木)で表したもので、<甲、乙、丙、丁、戊、己、庚、辛、壬、癸>のいずれも自然界のなにがしかの要素を担ううちの1つである。
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■乙の基本性格
<迷いがちで繊細、美的感覚に優れる>
・協調性……高い
・行動力……中くらい
・長所……慈愛に満ちあふれ、人や物事を柔軟に受け入れる
・短所……嫉妬、独占欲がつよく、それが全面に表れると衝突がおきる
・キーワード……慈愛/柔和/優柔不断
草木を象徴するように、物事に対して柔和な態度でのぞむ。感受性豊かで、少し気弱であるが、慈愛の気持ちにとみ、人に共感してあげられる長所をもつ。コミュニケーションにおいて自身が積極的に話を展開するというよりは、相手の言い分に共感を示しながら、最終的には和合していくことが多い。実際には木の人であり、強固な信念の持ち主だが、そうした性質を表にだすことはあまりない。
基本的に置かれた環境のなかで力を発揮するスタンスで、適応力があり、周囲に順調に溶け込んでいく。一方で、おとなしい反面、内には独占欲や嫉妬心を抱えやすく、非常に繊細だ。そして依頼心がつよく、自信を失いやすい一面もみられる。しかし、優しく思いやりがあるため、対人関係においては乙の性格がプラスに働くことが多い。
・お子様が乙の場合、感受性や柔和な性格を十分に認めてあげることで、自信をつけていくことができる。幼少期から親子のあいだで、尊重し合える関係を築いていくことが重要。
・パートナーが乙の場合、優柔不断だと感じる部分を指摘するより、柔和な部分を受け入れてあげることがコミュニケーションを円滑にする。
■乙×十二支の性格(干支)
十干は十二支と合わさることで、また異なる性格となる。
・乙子……保守的な部分が強く、じぶんから積極的に周囲との関係を築くタイプではなく、内に不満を抱えやすい。仕事などではコツコツと実力を積み上げる。
・乙丑……忍耐があり地道に邁進できる。少々の困難をものともせず前進していく。また食欲も旺盛で健康的な人。
・乙寅……マイペースでいながら、優しさを兼ね備えた人物。自身のペースを貫きながら、他人への配慮を忘れないため、本来強いのだが、優しいイメージが先行する。
・乙卯……活動的でいいて、愛嬌がある人物。他人を見抜く目を持ち、感性も豊かなため相手に好かれるが、実際は信頼関係を構築するのが苦手なところがある。
・乙辰……穏やかな反面、気性の激しさをあわせ持つ。しかし強引な人物ではなく、人からの助力を得ることで発展していける才をもつ人。リーダーシップもある。
・乙巳……世話好きで、少々お節介さをもつ。強引に物事を進めようとするところがあるものの、感性豊かで、気が利くので接客やサービス業に向く。
・乙午……自身に有利な状況をつくりあげることが上手で、周囲を味方につける。情熱的な部分をもち、負けず嫌いを発揮するところがみられる。
・乙未……ロマンチストで、精神的な活動に意味を見いだすタイプ。精神性と美意識がつよく納得できないことには妥協しない頑固さをもつ。
・乙申……とても協調性のある人物で、非常に無邪気なため、リーダーとしては向かないが周囲の人気は高い。相手に対する気配りを忘れないので、仕事では一緒にやりやすいタイプ。
・乙酉……好きなことをはじめたらなかなかやめられず、仕事熱心。内面はとても繊細で複雑なため、人前で本音をいうことはあまりない。
・乙戌……主体性があり、とても誠実な人物。自身と周囲との間でたち位置を考えるのが得意。目的に向かって少しずつ実力をつけていける。
・乙亥……優れた感性と、冷静さをあわせ持つ人物。企画力に優れており、自身で新しいことに取り組むことが好き。才能、技能ともに卓越している。
■柔和な性格からみえる乙の適職
状況への適応力と、物事に対応する姿勢からあらゆる仕事への適正がある。それでいて木に関係する仕事、家具関係、木材関係など。そして慈愛にあふれ、人に奉仕するというところから、看護師や保険関係にも適正がある。堅実なタイプであるので、個人の裁量による判断があまりに必要な職場よりも、協力関係で発展できる職場が向く。
■乙はここをチェック!
・人や物事を柔軟に受け入れる長所は、ほかの剛直に突破する性質と比べる必要はない。短所に目を向けるのではなく、自身の性質を生かすことが人間関係での発展につながる。
・嫉妬や独占欲にかられそうな時は、一度人間関係で無理をしていないかどうかを思いなおして、ときには素直に感情をだすことも必要。
・表現力が非常に高いために、気持ちをことばにして相手に伝えることで、柔和な乙の印象がさらにプラスとして働く。
■他の十干との相性
基本的な相性は
・乙と良い相性が良いとされる十干……丙、丁、壬、癸
・乙と相性が良くないとされる十干……戊、己、庚、辛
・乙とふつうの相性……甲
・乙と乙同士は基本的にお互いに穏やかすぎて、これといった刺激がなく、悪い相性ではないものの話が合うといったくらいの関係に落ち着きやすい。
・乙と壬の相性はとてもよく、壬が乙をリードして発展していく関係で、お互いが喜びを感じられる。乙は壬のダイナミックでいて、優しいところに惹かれ、壬は忙しなく動き回るなかで乙の変わらない慈愛に惹かれる。ただし乙があまりに壬を頼りにすると甘えてしまい、やる気をなくしてしまうこともあるので注意。
・乙と辛の相性はとても微妙で、乙の長所である柔軟さが裏目にでることも多い。辛の干渉がつらく感じてしまうパターンに陥るとよくない。
■おわりに
乙は野に咲く花のような柔らかさがあらわすように、繊細で優しい部分と、内にある感情との葛藤を覚えやすい。相手と自分の関係においても、時に主体性を発揮し人生設計をしていくことも必要といえる。