丁(ひのと)とは火を表す天干である。いうなればロウソクの、または松明の火、人の道を照らしてくれるような灯火だ。青く揺れる希望を彷彿させる。優しくて、それでいて内面は情熱があるタイプが多い。での占いもなかなか人の本質を表していると考えていると、私の知人にも日柱が゛丁゛の人物が数人いて、その特徴をいかんなく発揮していた。
■日柱丁の性格
丁は「内性昭融(ないせいしょうゆ)といって外はゆらゆら内面は固いという例えをされる。つまり、外面は人当たりがよく調和的だが、中身が頑固なのである。自分が納得のいかないことに関しては譲らない。あまり焦らないようにみえるが、内面はせっかちで、急進性を保つ。マイペースな人だが、基本的に人の話をよく聞く。感性が鋭く、基本的には繊細な気持ちをもつ。知的好奇心がつよく、頭がよい人が多い。人にもよるが、基本的にはやや主体性がない傾向といえる。感情が豊かで、情熱的である。自身が好きな事柄に対しては邁進してゆく。独特の雰囲気を持つ人だが、基本的には親切で優しい性格の人である。
人付き合いにおいては、自分をぐいぐい表に出してゆくタイプではない。人の話を聞くことが好きな人が多い。大人しく、謙虚にみえる日柱丁の人でも、内面は熱い感情を持っており、限界を越えると感情の起伏が大きくなる傾向だ。日柱丁の人は普段からストレスを溜めすぎないことが大切である。
日柱丁は文化、情報に関係する事柄や、クリエイティブな方面において創造性を発揮しやすい。少し専門的な分野に関わることで能力が生きる。学者などの仕事も良いし、占いなどの偏業などにもむいているのだ。恋愛においては、男性は情熱的で好きになったら自分からアプローチをする。あまり、恥ずかしがらずにストレートでピュアな気持ちを伝える。女性は恋愛に対して矛盾を感じたり、ふとしたことで心が離れてしまえば、次の恋愛に向かう。日柱丁の女性は恋が多いというタイプが多い。
■五行が火であること
ちなみに五行が火の人物像といえば、イメージとしては熱血タイプ。一方で礼儀を重んじるため、失礼な相手を遠ざけるところもある。明けっぴろげな性格。こうした性質は兄弟分である太陽を彷彿させる丙(ひのえ)も、弟分の丁(ひのと)にも共通している。丁の場合は日頃は当然、優しい灯火、であるが、内に秘めた情熱が盛り上がると、丙も驚くくらいに止まらなくなる。日頃大人しい人を怒らせるとこわいというようなギャップだ。仮に五行で火が多すぎる場合は゛火旺゛といって、激情型の人物となり、周囲との間に溝ができてしまうほどキャラクターが強烈となる。
さて、そういった性質は相剋の相手である五行が水のグループにやはり弱い。五行が火と相性がよいのは実感として五行が木のタイプだといえる。
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■日柱丁は内面は優しく、情熱を秘めている。
ぼくの五行が木、日干が大樹をあらわす甲(きのえ)なんだけど、日柱丁の外面が、比較的に穏やかで内面が熱いところがしっくりくる。日干が丁の知り合いの多くは、どこか一見して、消極的でソフトな印象であるが、実際は感動したり、喜びを感じて内面が突き動かされた場合はその゛熱゛をおさえきれないのがありありと伝わってくる。甲も直球タイプなので、価値観が合う。干支の組み合わせをみても「丁丑」は人あたりがよく控えめだが、負けず嫌い。「丁亥」は見栄を張らないリーダータイプと、丁のどこか一歩下がった謙虚さが伝わってくる。気配りもするしとても優しい。そんな日柱丁には、甲の性質と意外な共通点がある。
甲はわりと頑固で、付き合う人を選ぶ。日柱丁は赤ん坊のようなわがままさもあり、こちらも付き合う人を選ぶところがある。
甲の場合は、苦手な相手を寄せ付けなくなる一方で、日柱丁は我慢して我慢して、怒りを放出させる。怒りを放出すると、再びケロッとして、さっきまでのことはなんだったの?というような雰囲気になるのは゛丁゛の性格らしい部分だ。日柱丁の魅力は内面の優しさに加えて、心がおおらかで、根に持たない部分だ。そうした部分は日頃より表れて、本当に困っている様子であれば嫌いな人物をも献身的に助けるというような行動にあらわれる。とくに「丁卯」の人物は人の気持ちに敏感なため、よりそうした要素がみえる。内面には熱い気持ちをもっているのだ。
また、年柱に丁がある場合は、幼少期にそうした魅力が培われ、のちの人間関係において表面化しやすい。人の道を照らすような青い灯火を心に宿し、どこか不器用ながら一直線な日柱丁の個性は非常にユニークだ。
■おわりに
日柱丁は一見して、控え目にみえる人が多いが、付き合ってみて仲良くなれば、その率直さがとても魅力的。少し神秘的な丁と接することは楽しい。